はじめに:Asanaを次のレベルへ
Asanaは、タスク管理やプロジェクト管理に非常に強力なツールです。多くのチームが日々の業務整理や進捗管理に活用していることでしょう。基本的なタスク作成、担当者の割り当て、期日設定などは直感的に使えますが、Asanaの真価はさらに奥深いところにあります。💪
本記事は、Asanaの基本操作に慣れ、「もっと効率的に使いたい」「チーム全体の生産性をさらに向上させたい」と考えている中級〜上級ユーザーの皆さんを対象としています。基本的な使い方については、Asanaの公式ガイドなどを参照してください。
この記事では、以下の応用的な機能や使い方に焦点を当て、具体的な活用例とともに詳しく解説していきます。
- カスタムフィールド:タスク情報を構造化し、管理を高度化
- ルール(自動化):定型作業を自動化し、手間を削減
- ポートフォリオ:複数プロジェクトを俯瞰し、全体像を把握
- ゴール:組織目標と日々のタスクを結びつけ、達成を支援
- 高度な検索とレポート:必要な情報を素早く見つけ、状況を可視化
- 外部ツール連携:他のツールと連携し、ワークフローを最適化
- Asana APIの活用:プログラムによる操作で可能性を広げる
これらの機能をマスターすれば、あなたのチームのAsana活用レベルは格段に向上し、よりスムーズで効率的なプロジェクト遂行が可能になるはずです。さあ、一緒にAsanaの応用テクニックを学んでいきましょう!😊
1. カスタムフィールドを使いこなす ✨
Asanaのタスクには、デフォルトで「担当者」「期日」「プロジェクト」「説明」などの情報フィールドがありますが、これだけでは管理したい情報を十分に表現できない場合があります。そこで活躍するのがカスタムフィールドです。
カスタムフィールドとは?
カスタムフィールドは、プロジェクトごとに独自のデータ項目を追加できる機能です。これにより、各タスクにプロジェクト固有のコンテキストや情報を付加し、より詳細な管理を実現できます。例えば、タスクの「優先度」「ステータス」「工数見積もり」「関連部署」などを管理したい場合に非常に役立ちます。
カスタムフィールドのメリット
- 情報の構造化: タスクに関する重要な情報を、決められた形式で入力・管理できます。これにより、情報のばらつきを防ぎ、誰が見ても理解しやすい状態を保てます。
- 検索・ソートの強化: カスタムフィールドの値を使って、タスクリストを並べ替えたり、特定の条件で絞り込んだりすることが容易になります。例えば、「優先度が高いタスクのみ表示する」「特定のステータスのタスクを抽出する」などが可能です。
- レポートの精度向上: ポートフォリオやダッシュボードで、カスタムフィールドに基づいた集計や分析が可能になります。プロジェクトの状況をより多角的に把握するのに役立ちます。
- ワークフローの標準化: チーム内で共通のカスタムフィールドを使用することで、タスクの進め方や評価基準を標準化できます。
作成方法と種類
カスタムフィールドは、プロジェクトヘッダーの「カスタマイズ」メニューから追加・編集できます。フィールドにはいくつかの種類があります。
- テキスト: 自由なテキストを入力できます(例: 関連URL、備考)。
- 数値: 数値を入力できます。合計値などをレポートで表示する際に便利です(例: 工数、コスト、ポイント)。
- ドロップダウン: 事前に定義した選択肢から1つを選びます。最もよく使われる形式の一つです(例: 優先度、ステータス、カテゴリ)。
- 複数選択: 事前に定義した選択肢から複数を選べます(例: 関連タグ、対象プラットフォーム)。
- 日付: カレンダーから日付を選択します(例: リリース予定日、レビュー期限)。
- 担当者: Asanaのユーザーを選択します(例: レビュアー、承認者)。
- チェックボックス: True/Falseの値を記録します(例: 承認済みフラグ)。
※注意: 利用できるカスタムフィールドの種類や数は、Asanaのプランによって異なります。詳細は料金プランを確認してください。
具体的な活用例
以下に、具体的なカスタムフィールドの活用例をいくつか紹介します。これらを参考に、自分のプロジェクトに合ったフィールドを作成してみてください。
-
優先度 (ドロップダウン):
- 選択肢: 高、中、低
- 目的: タスクの重要度を明確にし、優先順位付けを容易にする。
- 活用: 「高」優先度のタスクから着手する、レポートで優先度別のタスク数を把握するなど。
-
ステータス (ドロップダウン):
- 選択肢: 未着手、進行中、レビュー待ち、承認待ち、完了、保留
- 目的: タスクの現在の状況を正確に把握する。カンバンボードの列としても活用可能。
- 活用: ステータスごとのタスク数を把握し、ボトルネックとなっている工程を特定する。ルール機能と連携して自動化する(後述)。
-
工数見積もり (数値):
- 単位: 時間、ポイントなど
- 目的: タスクにかかるであろう作業量を見積もり、リソース計画に役立てる。
- 活用: 担当者ごとの負荷状況を把握する、プロジェクト全体の総工数を見積もる。
-
関連部署 (ドロップダウン / 複数選択):
- 選択肢: 営業部、開発部、マーケティング部など
- 目的: タスクに関係する部署を明示し、連携をスムーズにする。
- 活用: 特定部署に関連するタスクをフィルタリングする、部署横断プロジェクトの管理。
-
タスク種別 (ドロップダウン):
- 選択肢: 機能開発、バグ修正、調査、ドキュメント作成、会議
- 目的: タスクの内容を分類し、分析やレポート作成に役立てる。
- 活用: 種別ごとの作業時間の割合を分析する、特定種別のタスクだけを抽出する。
カスタムフィールドは、プロジェクトライブラリに保存しておけば、他のプロジェクトでも再利用できます。チーム内で標準的なフィールドセットを定義しておくと、一貫性のあるプロジェクト管理が実現できます。
2. ルール(自動化)で作業を効率化 🚀
日々Asanaを使っていると、「この作業、いつも同じ手順でやっているな」「毎回手動でステータスを変えるのが面倒だな」と感じることはありませんか? そんな定型作業を自動化してくれるのがルール機能です。
ルール機能とは?
ルール機能は、「特定のトリガー(きっかけ)が発生したら、指定したアクション(操作)を自動的に実行する」という設定を行える機能です。プログラミングの知識は不要で、直感的なインターフェースで誰でも簡単に自動化ワークフローを作成できます。
ルールのメリット
- 定型作業の自動化: タスクの割り当て、ステータス変更、コメント追加などを自動化し、手作業の手間と時間を大幅に削減します。
- 抜け漏れ防止: 人手による作業では起こりがちな、担当者の設定忘れやステータス更新漏れなどを防ぎます。
- チーム連携の円滑化: タスクの進捗に合わせて関係者への通知を自動化するなど、コミュニケーションをスムーズにします。
- プロセスの標準化: チーム内の作業プロセスをルールとして定義することで、誰が作業しても同じ手順が守られるようになります。
トリガーとアクションの組み合わせ
ルールは、多種多様なトリガーとアクションの組み合わせで作成できます。
トリガーの例
- タスクがプロジェクトに追加されたとき
- タスクが特定のセクションに移動したとき
- 担当者が割り当てられた/変更されたとき
- 期日が追加/変更された/近づいたとき
- ステータス(カスタムフィールド)が変更されたとき
- タスクが完了/未完了になったとき
- 特定の絵文字リアクションがついたとき
- サブタスクがすべて完了したとき
- フォームが送信されたとき
- など多数…
アクションの例
- 担当者を割り当てる/変更する
- 期日を設定する/変更する
- タスクを別のセクション/プロジェクトに移動する
- カスタムフィールドの値を設定/変更する
- タスクを完了/未完了にする
- コメントを追加する (@メンションも可)
- サブタスクを追加する
- タグを追加/削除する
- 承認タスクを作成する
- 外部ツール連携アクション (Slack通知など)
- など多数…
これらのトリガーとアクションを組み合わせることで、プロジェクトのワークフローに合わせた様々な自動化が実現可能です。
具体的な自動化ルールの例
実際にどのような自動化ができるのか、具体的なルールの例を見てみましょう。
-
レビュー依頼の自動化:
- トリガー: タスクが「レビュー待ち」セクションに移動したとき
- アクション: 特定のレビュアーを担当者に割り当て、コメントで「レビューをお願いします @レビュアー名」とメンションする。
-
期日リマインダー:
- トリガー: 期日の1日前に到達したとき
- アクション: タスク担当者にコメントで「明日が期日です!進捗はいかがですか? @担当者名」とリマインドする。
-
ステータス連動のタスク完了:
- トリガー: カスタムフィールド「ステータス」が「完了」に変更されたとき
- アクション: タスクを完了済みにする。
-
関連プロジェクトへの自動追加:
- トリガー: タスクに「バグ」タグが付与されたとき
- アクション: タスクを「バグ管理」プロジェクトにも追加する。
-
親子タスクのステータス同期:
- トリガー: すべてのサブタスクが完了したとき
- アクション: 親タスクのカスタムフィールド「ステータス」を「完了」に変更する。
-
フォーム送信からのタスク自動設定:
- トリガー: 特定のフォームが送信されたとき
- アクション: フォームの内容に基づいて、担当者、期日、カスタムフィールド「優先度」を自動設定する。
ルール作成の注意点
ルールは非常に便利ですが、設定によっては意図しない動作を引き起こす可能性もあります。以下の点に注意しましょう。
ルール機能を賢く活用することで、チームはより重要な業務に集中できるようになり、生産性の向上が期待できます。ぜひ、あなたのチームのワークフローに合った自動化ルールを作成してみてください。🔧
3. ポートフォリオでプロジェクト群を俯瞰 📊
複数のプロジェクトを同時に管理していると、「今、どのプロジェクトが順調で、どのプロジェクトに遅れが出ているのか?」「全体として目標達成に向けて進んでいるのか?」といった全体像を把握するのが難しくなりがちです。そんな悩みを解決するのがポートフォリオ機能です。
ポートフォリオ機能とは?
ポートフォリオは、関連する複数のプロジェクトをまとめて、その進捗状況や健全性を一箇所で監視・管理するための機能です。個々のプロジェクトのタスク詳細にドリルダウンすることなく、ハイレベルな視点からプロジェクト群全体の状況を把握できます。📈
ポートフォリオのメリット
- 複数プロジェクトの一元管理: 関連するプロジェクトのステータス、進捗率、期日、担当者などを一覧で表示し、状況をリアルタイムに把握できます。
- リスクの早期発見: 各プロジェクトのステータス(順調、リスクあり、要注意など)や遅延タスク数を可視化することで、問題が発生しているプロジェクトを素早く特定し、早期に対応できます。🚨
- リソース配分の最適化: プロジェクトごとの進捗や負荷状況を比較検討し、リソース(人員、予算など)の配分を最適化するための判断材料になります。
- 関係者への報告: 経営層や関係部署など、プロジェクトの詳細には関与しないステークホルダーに対して、全体の状況を簡潔かつ分かりやすく報告するのに役立ちます。
- カスタムフィールドの活用: ポートフォリオビューにプロジェクトごとのカスタムフィールド(例: 予算、重要度、戦略目標)を表示させ、多角的な分析を可能にします。
ポートフォリオの作成方法
ポートフォリオは、左側のサイドバーにある「ポートフォリオ」セクションから新規作成できます。「+ 新規ポートフォリオ」をクリックし、ポートフォリオ名を入力します。その後、管理したいプロジェクトをポートフォリオに追加していきます。既存のプロジェクトを検索して追加したり、新しいプロジェクトを作成して追加したりできます。
ポートフォリオに追加されたプロジェクトはリスト形式で表示され、各プロジェクトの以下の情報などを一覧できます。
- プロジェクト名
- ステータス(順調、リスクあり、要注意、完了など)
- 進捗率(完了タスク数 / 総タスク数)
- 期日(プロジェクト全体の期日)
- オーナー(プロジェクトの責任者)
- カスタムフィールド(ポートフォリオビューに追加設定したもの)
ステータス更新とレポート機能
ポートフォリオの最も重要な機能の一つがステータス更新です。プロジェクトオーナーは、定期的に(例えば週に一度)ポートフォリオ上でプロジェクトのステータス(順調、リスクあり、要注意)を更新し、簡単な状況報告コメントを添えることができます。これにより、マネージャーやステークホルダーは、各プロジェクトの詳細を見なくても、ポートフォリオを見るだけで全体の健全性を把握できます。
また、ポートフォリオにはダッシュボード機能も組み込まれており、プロジェクトのステータス分布、完了タスクの推移、未完了タスクの状況などをグラフで視覚的に表示できます。これらのレポートは、進捗会議や経営報告の資料としても活用できます。
活用シーン
ポートフォリオは、以下のような様々なシーンで活用できます。
- 部門全体のプロジェクト管理: 部門内で進行中の全てのプロジェクトをポートフォリオにまとめ、部門長が進捗を管理する。
- 特定クライアント関連プロジェクト管理: 特定のクライアントに関する複数のプロジェクト(例: 新規開発、保守、マーケティングキャンペーン)をまとめて管理する。
- 製品ライン別プロジェクト管理: 複数の製品ラインがあり、それぞれに関連プロジェクトが存在する場合、製品ラインごとにポートフォリオを作成して管理する。
- 戦略目標別プロジェクト管理: 会社の重要な戦略目標(例: 新市場開拓、顧客満足度向上)に関連するプロジェクト群をポートフォリオで管理し、目標達成への貢献度を測る。
ポートフォリオ機能を活用することで、単なるタスク管理ツールから、戦略的なプロジェクト管理プラットフォームへとAsanaを進化させることができます。多くのプロジェクトを抱えるチームやマネージャーにとって、必須の機能と言えるでしょう。
※注意: ポートフォリオ機能は、Asanaの有料プラン(Premium以上)で利用可能です。
4. ゴール機能で目標達成を支援 🎯
日々のタスクに追われていると、「この仕事が、最終的に何の役に立っているんだろう?」「会社の目標達成にどう貢献しているんだろう?」と、目的意識を見失いがちになることがあります。Asanaのゴール機能は、そんな課題を解決し、組織全体の目標と個々のタスクを結びつけるための強力なツールです。
ゴール機能とは?
ゴール機能は、企業やチームが達成したい重要な目標(Objectives)と、その達成度を測るための主要な結果(Key Results)、いわゆるOKR (Objectives and Key Results) を設定し、その進捗を追跡・管理するための機能です。これにより、組織全体の目標からチーム、個人の目標へとブレイクダウンし、日々の業務がどのように上位目標に貢献しているかを可視化できます。
ゴールのメリット
- 目標の明確化と共有: 組織、チーム、個人の目標を明確に定義し、Asana上で共有することで、全員が同じ方向を向いて業務に取り組むことができます。
- 目標と業務の連携: 設定したゴール(特にKey Results)に、関連するプロジェクトやポートフォリオ、さらには個別のタスクを紐付けることができます。これにより、日々の作業が目標達成にどう繋がっているかが明確になります。
- 進捗の可視化: ゴールの達成度(%表示や数値など)をリアルタイムで追跡し、グラフなどで視覚的に表示できます。進捗状況が一目でわかるため、目標達成に向けたアクションを促します。
- モチベーション向上: 自分の仕事が組織全体の目標達成に貢献していることを実感できるため、従業員のエンゲージメントやモチベーションの向上に繋がります。
- 透明性の向上: 会社全体の目標から個人の目標までがオープンに共有される(設定による)ことで、組織運営の透明性が高まります。
ゴールの設定方法
ゴールは、左側のサイドバーにある「ゴール」セクションから設定します。新しいゴールを作成する際には、以下の要素を設定します。
- 目標 (Objective): 達成したい定性的な目標を記述します。(例: 「顧客満足度を業界最高水準にする」)
- 担当者: その目標達成に責任を持つ個人またはチームを指定します。
- 期間: 目標を達成する期間(通常は四半期または年間)を設定します。
- 測定方法 (Key Results): 目標の達成度を測るための具体的な指標(定量的)を設定します。複数設定可能です。
- 指標タイプ: パーセンテージ、数値、通貨、完了/未完了
- 初期値と目標値: (例: 数値タイプなら「現在のNPSスコア 40」から「目標NPSスコア 60」へ)
- 親ゴール (任意): 上位のゴールが存在する場合に設定し、目標の階層構造を作ります。(例: 個人のゴールがチームのゴールに、チームのゴールが会社のゴールに紐づく)
- 公開範囲: ゴールを公開するか、特定のメンバーのみに公開するかを設定します。
サブゴールや関連プロジェクトとの連携
設定したゴールには、さらに具体的なサブゴールを設定して、目標をより詳細にブレイクダウンできます。例えば、「売上を20%向上させる」というチームゴールに対して、「新規顧客獲得数を15%増やす」「既存顧客からのリピート率を10%上げる」といったサブゴールを設定するイメージです。
さらに強力なのが、ゴール達成に貢献する関連プロジェクトやポートフォリオを紐付ける機能です。例えば、「新製品Xをリリースする」というKey Resultに、関連する開発プロジェクト、マーケティングプロジェクト、営業準備プロジェクトなどを紐付けます。すると、これらのプロジェクトの進捗(完了タスク数など)が自動的にKey Resultの進捗に反映されるようになり、目標達成に向けた具体的な活動状況をリアルタイムで追跡できます。
進捗更新とレポート
ゴールのオーナーは、定期的にゴールの進捗状況(ステータス:順調、リスクあり、要注意など)を更新し、コメントを追加することが推奨されます。これにより、関係者は目標達成に向けた最新の状況を把握できます。
ゴール機能には、組織全体の目標達成状況を一覧できるダッシュボードも用意されています。目標の階層構造や、各ゴールの進捗状況、ステータス分布などを視覚的に確認でき、経営層やマネージャーにとって重要な意思決定情報となります。
ゴール機能を導入することで、Asanaは単なるタスク実行ツールから、組織全体の目標達成をドライブする戦略的なツールへと進化します。チーム全員が目標を意識し、日々の業務に取り組む文化を醸成するために、ぜひ活用を検討してみてください。🎯
※注意: ゴール機能は、Asanaの有料プラン(Business以上)で利用可能です。
5. 高度な検索とレポート 🔍
プロジェクトが進み、タスクの数が増えてくると、目的の情報を素早く見つけ出すのが難しくなってきます。「自分が担当している、今日が期日のタスクは?」「特定の機能開発に関連する、未完了のバグは?」「先週完了したタスクの一覧は?」など、特定の条件に合致するタスクを探したい場面は多いはずです。Asanaの高度な検索機能を使えば、こうした要求に柔軟に応えることができます。
標準検索の限界
Asana画面上部の検索ボックスは、キーワードによる基本的な検索には便利ですが、複数の条件を組み合わせたり、カスタムフィールドの値で絞り込んだりといった複雑な検索には向いていません。
高度な検索の活用
高度な検索は、左側のサイドバー下部にある「検索」または、検索ボックスで何も入力せずにEnterキーを押すと表示される画面から利用できます。ここでは、以下のような様々な条件を組み合わせてタスクを絞り込むことが可能です。
- 担当者: 特定の担当者、または未割り当てのタスク
- プロジェクト: 特定のプロジェクトに含まれるタスク、またはどのプロジェクトにも属さないタスク
- 期日: 特定の期間(今日、明日、今週、来週、過去、指定範囲など)、または期日が設定されていないタスク
- 完了ステータス: 未完了、完了、すべて
- 作成日・完了日・更新日: 特定の期間
- フォロワー: 特定のユーザーがフォローしているタスク
- タグ: 特定のタグが付与されているタスク
- カスタムフィールド: カスタムフィールドの種類に応じて、特定の値を持つタスク(例: 「優先度」が「高」、「ステータス」が「レビュー待ち」、「工数」が「5以上」など)
- 添付ファイル: 添付ファイルの有無
- サブタスク: サブタスクを含むか除外するか
- キーワード: タスク名や説明に含まれるキーワード
これらの条件を「AND」(すべての条件を満たす)や「OR」(いずれかの条件を満たす)で組み合わせることで、非常にピンポイントなタスクリストを作成できます。例えば、「自分が担当者で、期日が今週中で、かつカスタムフィールド『優先度』が『高』の未完了タスク」といった複雑な検索も簡単に行えます。
検索結果の保存(レポートとして活用)
高度な検索で作成した検索条件は、検索結果をレポートとして保存することができます。保存したレポートは左側のサイドバーに表示され、ワンクリックでいつでも最新の検索結果を呼び出すことができます。これは、定常的に確認したいタスクリスト(例: 「遅延している自分のタスク」「レビュー待ちのタスク一覧」)を作成しておくのに非常に便利です。
保存したレポートは、自分だけで使うことも、チームメンバーと共有することも可能です。チームで共通して確認すべき重要なタスクリストを共有レポートとして作成しておけば、認識合わせや状況把握がスムーズになります。
ダッシュボード機能(グラフによる可視化)
プロジェクトやポートフォリオには、ダッシュボード機能があり、タスクの状況をグラフで視覚的に表示することができます。デフォルトで用意されているグラフ(例: タスクの完了状況、セクションごとのタスク数、担当者ごとのタスク数)に加えて、カスタムフィールドの値に基づいたグラフ(例: ステータス別タスク数、優先度別タスク数)を追加することも可能です。📊
ダッシュボードは、プロジェクトの進捗状況やボトルネックとなっている箇所を素早く把握するのに役立ちます。定期的な進捗会議などで画面共有しながら確認するのも良いでしょう。
レポートの活用例
高度な検索と保存済みレポート、ダッシュボード機能を組み合わせることで、以下のような様々なレポートを作成・活用できます。
- 遅延タスク一覧: 期日を過ぎても未完了のタスクを検索し、レポートとして保存。担当者別やプロジェクト別に絞り込むことも可能。
- 担当者別負荷状況: 各担当者が抱えている未完了タスク数や、カスタムフィールド「工数」の合計値などをダッシュボードで表示。
- プロジェクト別進捗レポート: ポートフォリオやダッシュボードを活用し、複数のプロジェクトの進捗率やステータスを一覧表示。
- 特定機能に関するタスク一覧: 特定の機能名や関連キーワード、タグなどで検索し、関連するタスク(仕様、開発、テスト、バグなど)をまとめて表示。
- 今週完了したタスク: 完了日が今週のタスクを検索し、週次の報告資料作成などに活用。
Asanaに蓄積されたタスクデータを、高度な検索とレポート機能を使って価値ある情報へと変換し、日々の業務改善や意思決定に役立てましょう。🧐
6. 外部ツール連携でさらに便利に 🔗
Asanaは単体でも強力なツールですが、他の業務ツールと連携させることで、その利便性をさらに高めることができます。普段利用しているチャットツール、メール、カレンダー、ストレージサービス、開発ツールなどと連携し、情報集約とワークフローの自動化を実現しましょう。
Asana連携のメリット
- 情報の一元化: 複数のツールに散らばりがちな情報をAsanaに集約したり、Asanaのタスク情報を他のツールで参照しやすくしたりできます。
- ワークフローの自動化・効率化: ツール間の情報のやり取りを自動化し、手作業による転記や確認の手間を省きます。(例: SlackのメッセージからAsanaタスクを作成、GmailのメールをAsanaタスクに変換)
- コミュニケーションの円滑化: Asanaの更新情報をチャットツールに通知したり、チャットツールから直接Asanaを操作したりすることで、チーム内の情報共有をスムーズにします。
- コンテキストの維持: 各ツールを切り替えることなく、必要な情報にアクセスできるため、作業の集中を維持しやすくなります。
代表的な連携ツール例
Asanaは非常に多くのツールとの連携に対応しています。ここでは代表的な連携例をいくつか紹介します。(連携機能の詳細は各ツールのドキュメントをご確認ください)
-
Slack:
- Asanaタスクの更新通知(作成、コメント、完了など)をSlackチャンネルに送信。
- Slackのメッセージから直接Asanaタスクを作成。
- Slack上で `/asana` コマンドを使ってタスクの検索や作成、担当者の割り当てなどが可能。
- 連携詳細
-
Google Workspace (Gmail, Calendar, Drive):
- Gmailの受信トレイから直接メールをAsanaタスクに変換。期日や担当者も設定可能。
- AsanaのタスクをGoogleカレンダーに同期し、スケジュール管理を一元化。
- Googleドライブ上のファイルをAsanaタスクに簡単に添付。
- 連携詳細
-
Microsoft 365 (Teams, Outlook, OneDrive):
- Microsoft Teams内でAsanaタブを追加し、プロジェクトやタスクを表示・管理。Teams会議からAsanaタスクを作成。
- Outlookの受信トレイからメールをAsanaタスクに変換。
- OneDrive / SharePoint上のファイルをAsanaタスクに添付。
- 連携詳細
-
Jira (Cloud / Server):
- 開発チームが利用するJiraのIssueと、ビジネスチームが利用するAsanaタスクを連携。
- AsanaタスクからJiraのIssueを作成したり、JiraのIssueのステータス変更をAsanaタスクに反映させたりすることが可能。
- 連携詳細
-
GitHub / GitLab:
- GitHubやGitLabのPull RequestやIssueとAsanaタスクをリンク。
- Pull Requestのマージ状況などをAsanaタスク上で確認可能。
- GitHub連携詳細, GitLab連携詳細
-
Figma / Adobe Creative Cloud:
- デザインツールFigmaやAdobe CCのファイルやプロトタイプをAsanaタスクに埋め込み、プレビュー表示。
- デザインに関するフィードバックや承認プロセスをAsana上で管理。
- Figma連携詳細, Adobe CC連携詳細
これらはほんの一例です。Asanaのアプリディレクトリには、他にも多くの連携オプションがあります。
ZapierやMake (Integromat) を使った連携カスタマイズ
公式の連携機能だけでは実現できない、より複雑なワークフローを自動化したい場合は、ZapierやMake (旧 Integromat) といったiPaaS (Integration Platform as a Service) ツールを活用するのが有効です。これらのツールを使うと、プログラミング不要で、数百〜数千種類のWebサービス間の連携を自由に組み合わせることができます。
例えば、「特定のラベルがついたGmailを受信したら、Asanaにタスクを作成し、その内容をGoogleスプレッドシートに記録し、さらにSlackに通知する」といった、複数のツールをまたがる複雑な自動化も実現可能です。
Asana APIの活用
さらに高度なカスタマイズや、独自のシステムとの連携を行いたい場合は、Asanaが提供するAPI (Application Programming Interface) を利用することができます。APIを使えば、プログラムを通じてAsanaのデータ(タスク、プロジェクト、ユーザーなど)を取得したり、操作したりすることが可能です。
APIを利用するにはプログラミングの知識が必要になりますが、自由度は格段に上がります。例えば、基幹システムと連携して、受注情報から自動的にAsanaプロジェクトを作成したり、独自のレポートツールを開発したりすることが考えられます。
以下は、Pythonを使ってAsana API経由で新しいタスクを作成する簡単なコード例です。(事前に `pip install asana` でライブラリをインストールしておく必要があります)
import asana
import os
# 個人アクセストークンを環境変数などから取得
# ※注意: トークンは機密情報です。コード内に直接記述せず、安全な方法で管理してください。
ASANA_ACCESS_TOKEN = os.environ.get('ASANA_PERSONAL_ACCESS_TOKEN')
# クライアントの初期化
client = asana.Client.access_token(ASANA_ACCESS_TOKEN)
# # ワークスペース/組織のGIDを取得 (事前に確認しておく)
# # 例: workspaces = client.workspaces.get_workspaces(opt_pretty=True)
# # print(list(workspaces))
WORKSPACE_GID = 'YOUR_WORKSPACE_GID' # ここに自分のワークスペースGIDを入れる
# # プロジェクトのGIDを取得 (事前に確認しておく)
# # 例: projects = client.projects.get_projects({'workspace': WORKSPACE_GID}, opt_pretty=True)
# # print(list(projects))
PROJECT_GID = 'YOUR_PROJECT_GID' # ここにタスクを追加したいプロジェクトGIDを入れる
# 新しいタスクを作成
try:
result = client.tasks.create_task({
'name': 'API経由で作成したタスク',
'notes': 'これはPythonスクリプトから作成されたタスクです。\n詳細はこちら。',
'projects': [PROJECT_GID], # リスト形式で指定
'assignee': 'me', # 自分自身に割り当てる場合 'me' または assignee_gid
# 'due_on': '2024-12-31' # 期日 (YYYY-MM-DD)
}, opt_pretty=True)
print("タスクが正常に作成されました:")
print(result)
except asana.error.InvalidRequestError as e:
print(f"エラー: リクエストが無効です - {e.message}")
except asana.error.NotFoundError as e:
print(f"エラー: リソースが見つかりません (Workspace/Project GIDを確認してください) - {e.message}")
except asana.error.ServerError as e:
print(f"エラー: Asanaサーバーエラー - {e.message}")
except Exception as e:
print(f"予期せぬエラーが発生しました: {e}")
外部ツール連携やAPI活用により、Asanaを中心としたシームレスな業務環境を構築し、さらなる効率化を目指しましょう。
7. Asanaを最大限活用するためのヒント 💡
これまで紹介してきた応用機能に加えて、Asanaをチームでより効果的に活用するためのヒントをいくつかご紹介します。
-
テンプレートの活用:
毎回似たような構成のプロジェクトやタスクを作成する場合、テンプレート機能が非常に役立ちます。プロジェクトテンプレートを使えば、セクション構成、カスタムフィールド、ルール、標準タスクなどをあらかじめ定義しておき、新しいプロジェクトを素早く立ち上げることができます。タスクテンプレートも同様に、定型的なタスクを効率的に作成するのに便利です。チーム内でよく使うプロセスは積極的にテンプレート化しましょう。
-
マイタスクの効果的な使い方:
「マイタスク」は、自分に割り当てられたタスクを集約して表示する重要な画面です。しかし、タスクが増えるとここが乱雑になりがちです。「今日やるべきこと」「今週やるべきこと」「後でやるべきこと」などのセクションを自分で作成し、優先順位や期日に基づいてタスクを整理する習慣をつけましょう。カスタムフィールド(例: 自分用の優先度)やルール(例: 期日が今日になったら「今日」セクションに移動)を活用するのも有効です。
-
コミュニケーション機能の活用:
Asana内のコメント機能や
@
メンションを積極的に活用し、タスクに関するコミュニケーションをAsana上で完結させるように心がけましょう。これにより、関連情報が一箇所にまとまり、後から経緯を確認しやすくなります。タスクに関係のない雑談はSlackなど別のツールで行う、といった使い分けも重要です。また、タスクやコメントに対する「いいね!」👍 や絵文字リアクションを活用することで、簡単な確認や感謝の意を手軽に伝えることができます。 -
チームでの運用ルールの確立:
Asanaをチームで効果的に使うためには、共通の運用ルールを決めておくことが不可欠です。例えば、以下のような項目についてルールを定め、チームメンバー全員で共有・遵守するようにしましょう。
- タスクの命名規則
- 担当者の割り当て方(誰がいつ割り当てるか)
- 期日の設定基準
- カスタムフィールドの使い方(各フィールドの意味、入力必須項目など)
- タスク完了の定義とタイミング
- コメントやメンションの使い方
- プロジェクトやタスクの整理方法(アーカイブの基準など)
- ルールの作成・管理方針
ルールは一度決めたら終わりではなく、運用しながら定期的に見直し、改善していくことが大切です。
-
定期的な見直しと改善:
Asanaの使い方や設定(プロジェクト構成、カスタムフィールド、ルールなど)が、常に現状の業務プロセスに最適であるとは限りません。定期的に(例えば四半期に一度など)チームでAsanaの活用状況を振り返り、「もっと効率化できる部分はないか」「形骸化しているルールはないか」「新しい機能で改善できることはないか」などを議論し、改善していく機会を設けましょう。Asana自身も進化していくツールなので、新しい機能やベストプラクティスを学び続ける姿勢も重要です。📚
まとめ
本記事では、Asanaをさらに深く、効果的に活用するための応用テクニックとして、カスタムフィールド、ルール(自動化)、ポートフォリオ、ゴール、高度な検索・レポート、外部ツール連携、そしてAPI活用について解説しました。
これらの機能を使いこなすことで、Asanaは単なる個人のToDoリスト管理ツールから、チーム全体の生産性を飛躍的に向上させ、戦略的な目標達成を支援する強力なプラットフォームへと進化します。
もちろん、すべての機能を一度に導入する必要はありません。まずは、あなたのチームが抱える課題や、最も改善効果が見込めそうな機能から試してみてはいかがでしょうか? 🤔 カスタムフィールドで情報管理を強化する、ルールで面倒な定型作業を自動化する、ポートフォリオで複数プロジェクトの状況を可視化するなど、小さな一歩から始めることが大切です。
そして最も重要なのは、チームで共通認識を持ち、継続的に活用し、改善していくことです。ぜひこの記事を参考に、あなたのチームのAsana活用を次のレベルへと引き上げてください。応援しています!🎉
コメント