【初心者向け】ISO/IEC 29100(プライバシーフレームワーク)ってなんだろう?🤔

個人情報を守るための世界共通のルールブック!

インターネットやスマホが当たり前になった今、私たちの「個人情報」はたくさんのサービスで使われています。便利な反面、「私の情報、ちゃんと守られているのかな?」と心配になることもありますよね😟

そんなときに役立つのが、ISO/IEC 29100という国際的なルール(規格)です。これは、企業などが情報通信技術(ICT)システムを使って個人情報(専門用語ではPII: Personally Identifiable Information と言います)を扱うときに、どうやってプライバシーを守るべきかの基本的な考え方やルールを示したものです。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、大丈夫!このブログで、初心者の方にもわかりやすく解説していきますね✨

ISO/IEC 29100 って、どんなもの?📝

ISO/IEC 29100 は、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)という、世界中の国の代表が集まって「こんなルールにしよう!」と決めている組織が、2011年に初めて発行しました。その後、技術の進歩や社会の変化に合わせて見直され、2024年2月には最新版 (ISO/IEC 29100:2024) が発行されています。

この規格は、大きく分けて以下の内容を定めています。

  • プライバシーに関する共通の言葉(用語):みんなが同じ意味で言葉を使えるようにします。
  • 個人情報を扱う人や組織の役割:誰がどんな責任を持つのかを明確にします。
  • プライバシーを守るために考えるべきこと:どんな点に注意してシステムを作るべきかのヒントを与えます。
  • プライバシーを守るための基本的な考え方(プライバシー原則):後で詳しく説明しますが、個人情報を扱う上でとても大切な11個のルールを示しています。

これは、特定の技術やシステムに限定されず、大企業から小さな会社、政府機関まで、どんな組織でも使える考え方なんです。

なんで ISO/IEC 29100 は大切なの? 🤷‍♀️

私たちが安心してサービスを使うためには、個人情報がきちんと守られていることが大前提ですよね。ISO/IEC 29100 は、そのための「基礎」となる考え方を提供してくれます。

組織にとっては、こんなメリットがあります。

  • 信頼アップ 💪: 「私たちは国際的なルールに基づいて、ちゃんとプライバシーを守っていますよ!」とアピールでき、お客さんや取引先からの信頼を得やすくなります。
  • リスク軽減 👇: 個人情報の漏洩などの事故が起きるリスクを減らすことができます。もし事故が起きても、対策をしていたことを示しやすくなります。
  • 法律を守る手助け 🧑‍⚖️: GDPR(EUの一般データ保護規則)など、世界中のプライバシーに関する法律を守るためのヒントになります。
  • 他の規格の土台 🏗️: ISO/IEC 27701 (プライバシー情報マネジメントシステム) など、より具体的なプライバシー保護の仕組みを作るための基礎となります。

中心となる「11のプライバシー原則」を見てみよう!👀

ISO/IEC 29100 の中でも特に重要なのが、個人情報を扱う上での基本的な考え方を示す「11のプライバシー原則」です。どんなものがあるか、見てみましょう!

原則 簡単な説明
1. 同意と選択 (Consent and choice) 個人情報を集めたり使ったりする前に、本人からちゃんと同意を得て、選択肢を与えること。
2. 目的の正当性と特定 (Purpose legitimacy and specification) 何のために個人情報を使うのか、目的をはっきりさせて、正当な理由があること。
3. 収集の制限 (Collection limitation) 目的を達成するために必要な範囲で、適法かつ公正な手段で個人情報を集めること。
4. データ最小化 (Data minimization) 集める個人情報は、目的のために本当に必要な最小限にすること。
5. 利用、保有、開示の制限 (Use, retention and disclosure limitation) 同意を得た目的以外で使ったり、必要以上に長く保管したり、むやみに他の人に渡したりしないこと。
6. 正確性と品質 (Accuracy and quality) 個人情報は、使う目的に合わせて正確で最新の状態に保つこと。
7. 公開性、透明性、通知 (Openness, transparency and notice) 個人情報の扱い方について、分かりやすく情報を公開し、本人に知らせること。
8. 個人の参加とアクセス (Individual participation and access) 本人が自分の情報を見たり、訂正したりできるようにすること。
9. 説明責任 (Accountability) これらの原則を守っていることを、組織が責任をもって説明できるようにすること。
10. 情報セキュリティ (Information security) 個人情報が漏れたり、勝手に使われたりしないように、しっかり安全対策をすること。
11. プライバシー遵守 (Privacy compliance) プライバシーに関する法律やルールを守り、それを確認する仕組みを持つこと。

これらの原則は、私たちが安心してサービスを利用するために、企業などが守るべき大切な考え方を示しています。

まとめ 💡

ISO/IEC 29100 は、デジタル社会で私たちの個人情報を守るための、世界共通の「道しるべ」のようなものです。

この規格があることで、企業はプライバシー保護の基本的な考え方を理解し、具体的な対策を進めやすくなります。そして、私たちユーザーも、自分の情報がどのように扱われるべきかを知る手がかりになります。

完全に理解するのは少し難しいかもしれませんが、「個人情報を守るための国際的なルールがあるんだな」「そこには大切な原則が定められているんだな」ということを知っておくだけでも、これからのデジタル社会との向き合い方が少し変わるかもしれませんね!😊