初心者向け解説!ISO/IEC 27701(プライバシー情報マネジメント)って何?🤔

用語解説

個人情報の保護、ちゃんとできていますか?

はじめに

現代社会では、オンラインショッピング、SNS、様々なWebサービスなど、私たちの個人情報が多くの場所で扱われています。企業や組織にとって、これらの大切な個人情報を適切に管理し、保護することは非常に重要な責任です。

そこで登場するのが、ISO/IEC 27701という国際規格です。これは、個人情報(プライバシー情報)を管理するための仕組み(マネジメントシステム)に関する世界共通のルールです。なんだか難しそう…と感じるかもしれませんが、この記事では初心者の方にも分かりやすく解説していきます!

ISO/IEC 27701ってなに?

ISO/IEC 27701は、2019年8月に発行された、プライバシー情報マネジメントシステム(PIMS: Privacy Information Management System)に関する国際規格です。

少し噛み砕いて説明しましょう。これは、組織が「個人を特定できる情報(PII: Personally Identifiable Information)」、つまり氏名や住所、メールアドレスなどの個人情報を、どのように集め、利用し、安全に保管し、そして不要になったら削除するか、といった一連の管理プロセスについて定めた国際的なルールのことです。

この規格の目的は、組織が世界各国のプライバシー保護に関する法律(例えば、EUのGDPRなど)を守り、人々(顧客や従業員など)のプライバシーをしっかりと保護するための枠組みを提供することにあります。

ISO/IEC 27001との関係は?

ISO/IEC 27701を理解する上で欠かせないのが、ISO/IEC 27001という規格です。

  • ISO/IEC 27001: これは「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」に関する国際規格です。組織が持つ情報全般(個人情報だけでなく、会社の機密情報なども含む)を様々な脅威から守るためのルールを定めています。
  • ISO/IEC 27701: これはISO/IEC 27001の拡張規格(アドオン規格)です。つまり、ISO/IEC 27001が定める情報セキュリティのルールを土台として、そこにプライバシー保護に特化した追加の要求事項や管理策を加えたものがISO/IEC 27701なのです。
注意点: ISO/IEC 27701は単独で取得できるものではありません。基本的に、ISO/IEC 27001の認証を取得していることが前提となります(同時に取得することも可能です)。

例えるなら、ISO/IEC 27001がお家の基本的なセキュリティ(鍵、窓のロックなど)だとすると、ISO/IEC 27701はさらに貴重品(個人情報)を守るための金庫や特別な監視システムを追加するようなイメージです🔒。

どんな組織に必要なの?

ISO/IEC 27701は、業種や規模に関わらず、個人情報(PII)を取り扱うすべての組織に適用可能です。具体的には、以下のような組織が対象となります。

  • IT企業、SaaSプロバイダー
  • 金融機関(銀行、証券会社、保険会社)
  • 医療機関(病院、クリニック)
  • Eコマース事業者
  • 人材派遣会社
  • 行政機関
  • その他、顧客情報や従業員情報を扱うあらゆる企業・団体

特に、EU一般データ保護規則(GDPR、2018年5月施行)やカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA、2020年1月施行)など、世界的にプライバシー保護規制が強化される中で、これらの法規制への対応を支援するフレームワークとして注目されています。

主なポイントは?

ISO/IEC 27701では、個人情報を取り扱う組織の役割を大きく二つに分けて、それぞれに対する要求事項やガイドラインを示しています。

役割 (Role)説明主な責任 (例)
PII管理者 (PII Controller)個人情報の処理目的や方法を決定する組織。例えば、自社の顧客情報や従業員情報を管理する企業など。
  • 利用目的の特定と通知
  • 本人の同意取得
  • 個人への情報提供・開示
  • 処理者への適切な指示
PII処理者 (PII Processor)PII管理者の指示に基づいて個人情報を処理する組織。例えば、給与計算を委託された企業や、顧客データを預かるクラウドサービス事業者など。
  • 管理者の指示に基づく処理
  • 適切なセキュリティ対策の実施
  • インシデント発生時の管理者への報告
  • 記録の維持

多くの組織は、従業員情報に関しては「PII管理者」となり、顧客から委託されたデータを扱う場合は「PII処理者」となるなど、両方の役割を担うことがあります。ISO/IEC 27701は、これらの役割に応じて、プライバシー保護のための具体的な管理策(ルールや手順)を導入・維持・改善していくことを求めています。

どんなメリットがあるの?

ISO/IEC 27701認証を取得・維持することには、以下のようなメリットがあります。

  • 🤝 信頼性の向上: 顧客や取引先、従業員に対して、個人情報を適切に管理していることを国際的な基準で示すことができ、信頼関係を築きやすくなります。
  • 📜 法令遵守の支援: GDPRなどの国内外のプライバシー関連法規への準拠をサポートし、法的リスクを低減します。
  • 💰 リスクの低減: プライバシー侵害のリスクを管理し、万が一事故が発生した場合の損害や罰金を最小限に抑える助けになります。
  • 🏢 役割と責任の明確化: 組織内での個人情報に関する役割分担や責任が明確になり、管理体制が強化されます。
  • 競争優位性: プライバシー保護への取り組みをアピールすることで、他社との差別化を図り、ビジネスチャンスを広げることができます。
  • 🔄 継続的な改善: マネジメントシステムを通じて、プライバシー保護の仕組みを継続的に見直し、改善していく文化が醸成されます。

まとめ

ISO/IEC 27701は、情報セキュリティの国際規格であるISO/IEC 27001をベースに、プライバシー保護の観点を強化した国際規格です。個人情報を取り扱うすべての組織にとって、信頼性を高め、法的リスクを管理し、競争力を強化するための有効なツールとなります。

デジタルトランスフォーメーションが進む現代において、プライバシー保護の重要性はますます高まっています。ISO/IEC 27701への対応は、組織が持続的に成長していくための重要な取り組みの一つと言えるでしょう。もしあなたの組織が個人情報を取り扱っているなら、ぜひこの規格について検討してみてはいかがでしょうか。😊

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