【初心者向け】NATってなんだろう?🤔 ネットワークの「変換」技術を学ぼう!

用語解説

インターネット接続の裏側で活躍するNATの仕組みをわかりやすく解説します。

NATって何? なぜ必要なの?

NAT(ナット)は「Network Address Translation」の略で、日本語では「ネットワークアドレス変換」と呼ばれます。これは、IPアドレスというインターネット上の住所を、別のIPアドレスに変換する技術のことです。💻➡️🌐

特に、家や会社の中だけで使われる「プライベートIPアドレス」と、インターネット全体で使われる「グローバルIPアドレス」の間で変換を行うのが主な役割です。

なんでNATが必要なの? 🤔
インターネットが普及し始めた頃(1980年代以降)、インターネットに接続する機器が増えすぎて、世界中で使えるIPアドレス(特にIPv4という形式)が足りなくなってしまう問題が出てきました。これを「IPアドレス枯渇問題」といいます。 そこで、家や会社の中では自由に使えるプライベートIPアドレスを使い、インターネットに出るときだけ、ルーターなどが持つ限られた数のグローバルIPアドレスに変換するNATという仕組みが考え出されたのです。これにより、一つのグローバルIPアドレスを複数の機器で共有でき、IPアドレスの節約につながります。

NATは主にルーターやファイアウォールといったネットワーク機器に搭載されています。

NATの仕組み:どうやって変換してるの?

NATの仕組みを、会社の受付に例えてみましょう🏢。

  • 会社の中の各部署(パソコンやスマホなど)には、内線番号(プライベートIPアドレス)が割り当てられています。
  • 会社の代表電話番号(グローバルIPアドレス)は一つだけです。
  • 外線電話(インターネット通信)をかけるとき、受付(NATルーター)が「どの部署(プライベートIPアドレス)が、どこ(宛先IPアドレス)に電話をかけたか」を記録(NATテーブル)しておきます。そして、発信者番号を会社の代表番号(グローバルIPアドレス)に変えて相手に繋ぎます。
  • 外線電話がかかってきたとき(インターネットからの返信)、受付は記録を見て、どの部署宛の電話かを判断し、内線(プライベートIPアドレス)に繋ぎます。

このように、NATルーターは「NATテーブル」という変換表を使って、どのプライベートIPアドレスからの通信が、どのグローバルIPアドレス(とポート番号)に変換されたかを管理しています。通信が行われるたびに、このテーブルが更新されます。

技術的には、インターネットに送るデータ(IPパケット)のヘッダーに含まれる送信元IPアドレスを、プライベートIPアドレスからグローバルIPアドレスに書き換えます。インターネットから戻ってくるデータに対しては、宛先IPアドレスをグローバルIPアドレスから元のプライベートIPアドレスに書き換えて、目的の機器に届けます。

NATの主な種類

NATにはいくつかの種類がありますが、ここでは代表的なものを紹介します。

種類特徴主な用途
静的NAT (Static NAT)特定のプライベートIPアドレスと特定のグローバルIPアドレスを1対1で固定的に変換します。外部からアクセスされる必要がある社内サーバー(Webサーバー、メールサーバーなど)の公開に使われます。グローバルIPアドレスの節約にはなりません。
動的NAT (Dynamic NAT)複数のグローバルIPアドレスのプール(予備)を用意しておき、プライベートIPアドレスからの通信要求があると、空いているグローバルIPアドレスを動的に割り当てます。変換は1対1ですが、割り当てられるグローバルIPアドレスは変わる可能性があります。一時的に外部と通信する必要がある場合に利用されますが、同時に接続できる機器の数は、用意されたグローバルIPアドレスの数に制限されます。
NAPT (Network Address Port Translation) / PAT (Port Address Translation)
(IPマスカレードとも呼ばれる)
1つのグローバルIPアドレスを、複数のプライベートIPアドレスで共有する技術です。IPアドレスだけでなく、ポート番号も同時に変換することで、どの通信がどの機器のものかを区別します。家庭や企業のネットワークで最も一般的に利用されています。少ないグローバルIPアドレスで多数の機器をインターネットに接続できます。通常「NAT」というと、このNAPT(特に動的NAPT)を指すことが多いです。

一般的に家庭や多くの企業で使われているのは「NAPT (PAT)」です。これにより、1つのインターネット回線契約(1つのグローバルIPアドレス)で、家族みんなのスマホやパソコン、ゲーム機などを同時にインターネットに接続できるわけです 👍。

NATのメリットとデメリット

メリット ✅

  • IPアドレスの節約: 限られたグローバルIPアドレス(特にIPv4)を有効活用できます。
  • セキュリティ向上: 外部ネットワークから内部のプライベートIPアドレスが見えなくなるため、直接的な攻撃を受けにくくなります。ファイアウォール的な役割も果たします。
  • ネットワーク管理の簡素化: 内部ネットワークの構成変更が外部に影響を与えにくくなります。

デメリット ⚠️

  • 一部アプリケーションの制限: IPアドレスが途中で変換されるため、特定のプロトコル(P2P通信、一部のオンラインゲーム、VPNなど)やアプリケーションが正常に動作しない場合があります(NAT越えという技術で対応することもあります)。
  • 通信の追跡困難化: 外部からはどの端末が通信しているか直接わからないため、トラブルシューティングが難しくなることがあります。
  • パフォーマンスへの影響: アドレス変換処理が必要なため、わずかながら遅延が発生したり、大量の通信がある場合にルーターの負荷が高くなる可能性があります。
  • エンドツーエンド接続の妨げ: インターネットの基本的な考え方である「端末同士が直接通信する」という原則が崩れます。

まとめ

NATは、IPアドレスを変換することで、IPv4アドレスの枯渇問題を緩和し、セキュリティを高める重要な技術です。特にNAPT(PAT)は、私たちが日常的に複数のデバイスでインターネットを利用できる基盤となっています。

デメリットもありますが、現代のインターネット接続において欠かせない存在と言えるでしょう。この記事でNATの基本的な仕組みが理解できたら嬉しいです!😊

将来的には、IPv6というほぼ無限に近いアドレスを持つ新しい規格の普及や、SDN(Software-Defined Networking)のような新しいネットワーク技術によって、NATの役割が変わっていく可能性もありますが、当面は重要な技術であり続けるでしょう。

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