[BASICのはじめ方] Part1: BASICの歴史とバリエーション(QBasic, FreeBASIC など)

プログラミングの世界へようこそ!🎉 このセクションでは、プログラミング言語「BASIC」の誕生から現在までの歩みと、さまざまなバージョン(バリエーション)について学んでいきます。


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BASICの誕生 🕰️

BASIC(ベーシック)は、1964年にアメリカのダートマス大学で、ジョン・ケメニー(John G. Kemeny)教授とトーマス・カーツ(Thomas E. Kurtz)教授によって開発されました。 正式名称は「Beginner’s All-purpose Symbolic Instruction Code」(初心者向け汎用記号命令コード)の頭文字をとったものです。 その名の通り、当時の複雑だったプログラミングを、初心者や専門家でない人でも簡単に学べるようにすることを目的として作られました。

開発された当初のBASICは、誰でも自由に使えるように、無償で公開され、著作権も主張されませんでした。 このオープンな姿勢が、後のBASICの普及に大きく貢献しました。

💡 ポイント: BASICは、プログラミングをより多くの人に身近なものにするために生まれました。

パーソナルコンピュータとBASICの広がり 💻

1970年代後半から1980年代にかけて、パーソナルコンピュータ(パソコン)が登場し始めると、BASICはその人気を不動のものにします。 多くの初期のパソコンには、標準でBASICインタープリタ(書いたプログラムをすぐに実行できる環境)が搭載されていました。これにより、ユーザーはコンピュータを手に入れてすぐにプログラミングを始めることができたのです。

特に、マイクロソフト社(Microsoft)が開発したBASICは、多くのパソコンメーカーに採用されました。 ビル・ゲイツ氏とポール・アレン氏が1975年に開発した「Altair BASIC」は、マイクロソフト社の最初の製品としても知られています。 その後、Apple社のコンピュータ向けのApple BASIC(Integer BASIC, Applesoft BASIC)や、IBM PC向けのGW-BASICなど、さまざまな「方言」と呼ばれるBASICが登場しました。

🚀 ポイント: パソコンの普及とともに、BASICはプログラミング入門の定番言語となりました。

主なBASICのバリエーション 🧩

BASICには長い歴史の中で、多くのバリエーション(方言)が生まれました。ここでは、代表的なものをいくつか紹介します。

バリエーション名 特徴 主なプラットフォーム
Microsoft BASIC系
(Altair BASIC, GW-BASIC, MSX-BASICなど)
初期のパソコンに広く搭載されたインタープリタ型BASIC。基本的な命令セットを持つ。 Altair 8800, IBM PC互換機, MSXなど
Apple BASIC系
(Integer BASIC, Applesoft BASIC)
Apple IIシリーズに搭載されたBASIC。グラフィック機能などが強化された。 Apple II
QBasic (QuickBASIC) Microsoftが開発した、MS-DOS向けの統合開発環境(IDE)とインタプリタ/コンパイラ。 構造化プログラミングに対応し、デバッグ機能なども備える。 GW-BASICの後継。 MS-DOS, Windows (初期)
Visual Basic (VB) Microsoftが開発したWindows向けのBASIC。 GUIアプリケーションを簡単に開発できるRADツールとして一世を風靡。オブジェクト指向の要素も取り入れた。現在は後継のVisual Basic .NET (VB.NET) へ移行。 Windows
FreeBASIC オープンソースで開発されている、QuickBASIC互換のコンパイラ型BASIC。 ポインタやオブジェクト指向など、現代的な機能もサポート。 Windows, Linux, DOSなどクロスプラットフォームに対応。 現在も開発が続けられている。(2023年12月にバージョン1.10.1がリリース) Windows, Linux, DOS
Tiny BASIC 非常に少ないメモリ(数KB)で動作するように設計された、シンプルなBASIC。 初期のマイクロコンピュータ
Small Basic Microsoftが提供する、主に教育用途を目的としたシンプルなBASIC。 Windows
VBA (Visual Basic for Applications) Microsoft Office製品(Excel, Word, Accessなど)のマクロ機能として組み込まれているBASIC。 Microsoft Office (Windows, macOS)

⚠️ 注意: 同じBASICでも、バリエーションによって使える命令や文法が異なる場合があります。

構造化と現代化の流れ 🏗️

初期のBASICは、行番号とGOTO文を使ってプログラムの流れを制御するのが一般的でした。 しかし、プログラムが複雑になると、GOTO文を多用することで処理の流れが追いづらくなる「スパゲッティコード」と呼ばれる問題が指摘されるようになりました。

この問題を解決するため、IF...THEN...ELSE構文や、SUB/FUNCTIONによるサブルーチン・関数の導入など、「構造化プログラミング」に対応したBASICが登場しました。 QuickBASICやVisual Basic、FreeBASICなどは、こうした構造化に対応した代表的な例です。

さらに、Visual Basic .NETのように、完全なオブジェクト指向プログラミングをサポートする現代的なBASICも登場しています。

かつてほどの勢いはないものの、BASICは今でも特定の分野で利用されています。

  • 教育分野: 初心者向けの分かりやすさから、プログラミング教育の導入として使われることがあります。 (例: Small Basic)
  • ホビープログラミング: FreeBASICのように、現代的な機能を持ちながらも手軽に始められるため、個人の趣味開発で使われることがあります。
  • 業務システム: Visual Basicで開発された古いシステムや、Excel VBAを使ったツールなどが、今でも現役で使われている場合があります。

特にFreeBASICは、オープンソースで開発が継続されており、QuickBASICの資産を活かしつつ、より高度なプログラミングも可能です。

まとめ

  • ✅ BASICは「初心者向け」をコンセプトに1964年に誕生した。
  • ✅ パソコンの普及と共に広まり、多くのバリエーションが生まれた。
  • ✅ QBasic, Visual Basic, FreeBASICなどが代表的なバリエーション。
  • ✅ GOTO文中心から構造化プログラミングへ進化してきた。
  • ✅ 現在も教育、ホビー、一部業務システムなどで利用されている。

BASICの歴史を知ることで、プログラミング言語がどのように進化してきたかを感じ取れたでしょうか? 😊 次のステップでは、実際にBASICを使うための環境を準備していきましょう!

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