COBOLプログラムの世界へようこそ! 🎉 このステップでは、COBOLプログラムの基本的な構造の一部である IDENTIFICATION DIVISION と、その中で最も重要な PROGRAM-ID について学びます。
Step 1ではCOBOLプログラム全体の構造を学びましたが、今回はその最初の部分である IDENTIFICATION DIVISION に焦点を当てていきましょう。
IDENTIFICATION DIVISION の役割
IDENTIFICATION DIVISION(見出し部)は、その名の通り、プログラムを「識別」するための情報を記述する部分です。人間がプログラムを見たときに、それが「何のプログラムなのか」を理解するためのメタデータ(付帯情報)を提供します。
この部にはいくつかの「段落」と呼ばれる記述項目がありますが、現在、必須とされているのは PROGRAM-ID 段落のみです。
PROGRAM-ID 段落
PROGRAM-ID 段落は、プログラムに固有の名前を付けるための、IDENTIFICATION DIVISION において唯一必須の段落です。
ここに記述された名前(プログラム名)は、プログラムをコンパイルした際や、他のプログラムから呼び出す(CALLする)際に使用されます。
記述形式
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. プログラム名.
IDENTIFICATION DIVISION.
とPROGRAM-ID.
は必ず記述します。プログラム名
の部分に、あなたがプログラムにつけたい名前を記述します。- 各行の終わりにはピリオド(
.
)が必要です。
プログラム名の命名規則
プログラム名にはいくつかのルールがあります。使用するCOBOL処理系(コンパイラ)によって若干の違いがある場合もありますが、一般的には以下の規則に従います。
項目 | 規則 | 例 |
---|---|---|
文字数 | 通常は1~30文字程度(処理系依存) | SAMPLE01 , SALES-REPORT |
使用可能な文字 | 英大文字 (A-Z), 英小文字 (a-z), 数字 (0-9), ハイフン (-) | MYPROG-V2 , CalcTax |
最初の文字 | 通常は英字である必要があります。(数字やハイフンで始まらない) | OK: PROG1 NG: 1PROG , -PROG |
最後の文字 | ハイフンであってはいけません。 | OK: PROG-A NG: PROG- |
予約語 | COBOLの予約語(MOVE , IF など)は使用できません。 | NG: MOVE , DATA |
大文字・小文字 | 区別されないことが多いです(処理系依存)。慣例的に英大文字で記述することが多いです。 | MyProg と MYPROG は同じとみなされることが多い。 |
SYSFNC01
)簡単なコード例
IDENTIFICATION DIVISION と PROGRAM-ID を記述した簡単な例を見てみましょう。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. HELLO-WORLD.
* これはコメント行です。プログラム名を記述しました。
* ここから下の DIVISION は今は気にしなくてOKです。
ENVIRONMENT DIVISION.
CONFIGURATION SECTION.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
PROCEDURE DIVISION.
DISPLAY 'Hello, COBOL World!'.
STOP RUN.
この例では、プログラム名を HELLO-WORLD
としています。
その他の段落(オプション)
IDENTIFICATION DIVISION には、PROGRAM-ID 以外にも以下のようなオプションの段落があります。
AUTHOR.
: プログラムの作成者名INSTALLATION.
: プログラムが導入される場所や組織名DATE-WRITTEN.
: プログラムが作成された日付DATE-COMPILED.
: プログラムがコンパイルされた日付(通常はコンパイラが自動で設定)SECURITY.
: プログラムの機密性に関する情報
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. SAMPLE-PROG.
AUTHOR. Taro Yamada.
INSTALLATION. XYZ Company.
DATE-WRITTEN. 2025-03-30.
SECURITY. Confidential.
学習初期段階では、まずPROGRAM-ID が必須であることをしっかり覚えておきましょう!
まとめ
- IDENTIFICATION DIVISION はプログラムを識別するための情報を記述する部。
- PROGRAM-ID 段落は IDENTIFICATION DIVISION で唯一必須で、プログラム名を定義する。
- プログラム名には命名規則があり、通常は英数字とハイフンが使える(処理系による)。
- AUTHOR などの他の段落はオプションであり、現代ではコメントやバージョン管理システムで代替されることが多い。
これで、COBOLプログラムの最初の部分である IDENTIFICATION DIVISION と PROGRAM-ID について理解できましたね! 😊
次のステップでは、プログラムが動作する環境を定義する ENVIRONMENT DIVISION について学んでいきます。
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