インターネットを使っていると、「サイバー攻撃」や「情報漏洩」といった怖いニュースを耳にすることがありますよね。 企業や組織がそういった「もしも」の事態に備えて準備している特別なチーム、それがCSIRT(シーサート)です。 今回は、このCSIRTについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます!
CSIRTって何の略? 読み方は?
CSIRTは「Computer Security Incident Response Team」の略です。 日本語にすると「コンピュータセキュリティインシデント対応チーム」となります。 読み方は「シーサート」が一般的です。「シーエスアイアールティ」と読むこともあります。
簡単に言うと、コンピュータやネットワークの世界で起こるセキュリティ上の問題(インシデント)が発生したときに、その対応を専門に行うチームのことです。 火事が起きた時に活躍する消防団🚒に例えられることもあります。
なぜCSIRTが必要なの?
インターネットが普及し、私たちの生活や仕事に欠かせないものになった一方で、サイバー攻撃の手口はどんどん複雑で巧妙になっています。 ウイルス対策ソフトやファイアウォールといった防御策だけでは、100%安全とは言い切れないのが現状です。
もし、企業や組織がサイバー攻撃を受けてしまったら…
- 顧客情報などの大切なデータが盗まれる(情報漏洩)
- ウェブサイトが改ざんされる
- システムが停止してサービスが提供できなくなる
- 会社の信用が失われる
といった、大きな被害につながる可能性があります。 そこで、万が一インシデントが発生してしまった場合に、被害を最小限に食い止め、迅速に復旧するための専門チーム、つまりCSIRTが必要とされているのです。 特に近年、日本でも多くの企業や組織でCSIRTを設置する動きが広がっています。
CSIRTの主な役割・機能
CSIRTの役割は多岐にわたりますが、大きく分けると以下のようになります。
分類 | 主な活動内容 | 簡単な説明 |
---|---|---|
インシデント事後対応 (インシデントレスポンス) 🚨問題発生! | インシデント受付窓口 | 社内外からのインシデント報告を受け付けます。 |
インシデント分析・調査 | 何が起きたのか?原因は?影響範囲は?などを詳しく調べます。フォレンジック調査(証拠保全・解析)も含まれます。 | |
対応・復旧 | 被害の拡大を防ぎ、システムを元通り使えるようにします。 | |
報告・連携 | 経営層や関連部署、必要に応じて外部機関(警察やJPCERT/CCなど)に報告し、連携を取ります。 | |
インシデント事前対応 (インシデントレディネス) 🛡️備えあれば憂いなし! | 監視・検知 | 怪しい動きがないか、常にネットワークやシステムを監視します。(この部分はSOCという別のチームが担当することもあります) |
脆弱性管理 | システムの弱点(脆弱性)を見つけ、対策を講じます。 | |
情報収集・注意喚起 | 最新の脅威情報を集め、社内に注意を呼びかけます。 | |
セキュリティ品質向上 💪より強く! | 再発防止策の策定 | 発生したインシデントを踏まえ、同じ問題が起きないように対策を考えます。 |
教育・訓練 | 従業員のセキュリティ意識を高めるための教育や、インシデント対応訓練を実施します。 |
これらの活動を通じて、CSIRTは組織全体のセキュリティレベル向上を目指します。 まさに、サイバー空間における「守りの要」と言えるでしょう。
CSIRTにも種類がある?
CSIRTはその役割やサービスを提供する対象(Constituency)によって、いくつかの種類に分類されます。主なものを紹介します。
- 組織内CSIRT (Internal CSIRT): 特定の企業や組織内に設置され、その組織自身や顧客を対象に活動します。多くの企業が設置しているのはこのタイプです。
- 国家CSIRT (National CSIRT): 国全体や特定の地域を対象とし、国内外の組織と連携してインシデント対応を行います。日本ではJPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)が代表的です。
- コーディネーションセンター (Coordination Center): 複数のCSIRTや関係機関と連携し、インシデント情報の集約や対応の調整を行います。JPCERT/CCもこの機能を持っています。
- 分析センター (Analysis Center): インシデントの傾向分析、脆弱性やマルウェアの解析などを専門に行い、情報を提供します。
- ベンダーチーム (Vendor Team): 特定の製品やサービスを提供する企業(ベンダー)が、自社製品の脆弱性に対応するために設置します。
- インシデントレスポンスプロバイダー (Incident Response Provider): 契約に基づき、他の組織に対してインシデント対応サービスを有償で提供する、いわゆるセキュリティベンダーです。社内にCSIRTを設置するのが難しい場合に利用されます。
このように、CSIRTといっても様々な形態があるんですね。
SOCやPSIRTとの違いは?
CSIRTと似た言葉に「SOC(ソック)」や「PSIRT(ピーサート)」があります。それぞれの違いを簡単に見てみましょう。
- SOC (Security Operation Center): 主にインシデントの検知と通知に重点を置く組織です。24時間365日体制でネットワークやシステムを監視し、異常があればCSIRTなどに報告します。CSIRTが「消防団🚒」なら、SOCは「火災報知器や監視カメラ🚨」のような役割です。
- PSIRT (Product Security Incident Response Team): 自社が開発・提供する製品やサービスの脆弱性対応に特化したチームです。CSIRTが組織全体のセキュリティを守るのに対し、PSIRTは特定の製品を守ることに焦点を当てています。
役割は異なりますが、これらのチームが連携することで、より強固なセキュリティ体制を築くことができます。
まとめ
CSIRTは、サイバー攻撃などのセキュリティインシデントが発生した際に、迅速かつ的確に対応し、被害を最小限に抑えるための専門チームです。 インシデント対応だけでなく、事前の対策や情報収集、教育なども行い、組織のセキュリティを守る上で非常に重要な役割を担っています。
サイバー脅威がますます高まる現代において、CSIRTの存在意義はますます大きくなっています。 このブログを通して、CSIRTについて少しでも理解を深めていただけたら嬉しいです!😊
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