[PHPのはじめ方] Part5: 変数とデータ型(int, float, string, array, bool)

プログラミングの世界へようこそ!🎉 PHPの旅、Step 2の始まりです。ここでは、PHPプログラミングの基本中の基本、「変数」と「データ型」について学びます。これらを理解することは、動的なWebページを作るための第一歩です。さあ、一緒に見ていきましょう!

1. 変数ってなに? 🤔

変数とは、データを一時的に保存しておくための「箱」のようなものです。プログラムの中で計算結果やユーザーからの入力など、様々な値を入れておくことができます。

PHPでは、変数名は必ずドル記号 $ から始まります。その後には、英字(a-z, A-Z)またはアンダースコア(_)が続き、それ以降は英数字とアンダースコアを使うことができます。ただし、数字から始めることはできません。

注意点: PHPの変数名は大文字と小文字を区別します。つまり、$name$Name は別の変数として扱われます。

変数の宣言と値の代入

PHPでは、変数を使う前に特別な宣言は必要ありません。値を代入(= を使う)した時点で、変数が作成されます。

<?php
// 変数に値を代入
$greeting = "こんにちは、世界!"; // 文字列を代入
$user_count = 100;              // 整数を代入
$price = 99.8;                  // 小数(浮動小数点数)を代入
$is_active = true;              // 真偽値(trueかfalse)を代入

// 変数の中身を表示してみる
echo $greeting; // 出力: こんにちは、世界!
echo "<br>"; // 改行
echo $user_count; // 出力: 100
?>

このように、$変数名 = 値; の形で変数にデータを入れることができます。簡単ですね! 😉

2. データ型:値の種類を知ろう 🧱

変数に入れるデータには、いくつかの種類があります。これをデータ型と呼びます。PHPは「動的型付け言語」と呼ばれ、変数に型を明示的に指定する必要はありませんが、どのような型があるかを知っておくことは非常に重要です。

ここでは、PHPでよく使われる基本的なデータ型を見ていきましょう。

データ型 説明
int (整数型) 10, -5, 0 のような整数。 $age = 25;
float (浮動小数点数型) 3.14, -0.5, 1.2e3 (1.2 × 10³) のような小数を含む数値。 $temperature = 26.5;
string (文字列型) 文字の並び。シングルクォート ' ' またはダブルクォート " " で囲む。 $name = "山田太郎";
$message = 'ようこそ!';
bool (論理型/ブーリアン型) 真 (true) または偽 (false) のどちらかの値。条件分岐などでよく使われる。大文字・小文字は区別されない (TRUE, False でもOK)。 $isLoggedIn = false;
array (配列型) 複数の値をまとめて管理できる型。キーと値のペアで管理する「連想配列」と、数値の添字で管理する「数値配列」がある。 $colors = ["赤", "青", "緑"]; (数値配列)
$user = ["name" => "鈴木", "age" => 30]; (連想配列)

各データ型の詳細

int (整数型)

計算やカウントなど、最も基本的な数値扱います。

<?php
$numberOfItems = 5;
$score = -10;
$total = $numberOfItems * 10; // 計算もできる
echo $total; // 出力: 50
?>

float (浮動小数点数型)

小数点を含む数値を扱います。double と呼ばれることもあります。

<?php
$pi = 3.14159;
$taxRate = 1.1;
$price = 1000 * $taxRate;
echo $price; // 出力: 1100 (この場合は結果が整数に見えるが、型はfloatになる可能性がある)
?>

string (文字列型)

テキストデータを扱います。シングルクォート(')とダブルクォート(")で囲みますが、少し違いがあります。

  • シングルクォート ' ': 中に書かれたものをほぼそのまま文字列として扱います。変数や特殊文字(\n など)を展開しません。
  • ダブルクォート " ": 変数や特殊文字(改行 \n、タブ \t など)を展開します。
<?php
$name = "PHP";
$message1 = 'こんにちは、$name!'; // シングルクォート
$message2 = "こんにちは、$name!"; // ダブルクォート
$message3 = "改行します。\n次の行です。"; // ダブルクォート内の\nは改行される

echo $message1; // 出力: こんにちは、$name!
echo "<br>";
echo $message2; // 出力: こんにちは、PHP!
echo "<br>";
echo nl2br($message3); // nl2brは\nを
タグに変換する関数 // 出力: // 改行します。 // 次の行です。 // 文字列の連結はドット(.)演算子を使う $firstName = "山田"; $lastName = "太郎"; $fullName = $firstName . " " . $lastName; echo $fullName; // 出力: 山田 太郎 ?>

bool (論理型/ブーリアン型)

条件が正しいか(true)、間違っているか(false)を表すのに使います。if文などの制御構文で重要な役割を果たします。

<?php
$isMember = true;
$hasCoupon = false;

if ($isMember) {
  echo "会員です。";
} else {
  echo "非会員です。";
}
// 出力: 会員です。
?>

array (配列型)

関連する複数の値を一つの変数にまとめて格納できます。リストや設定情報などを管理するのに便利です。

<?php
// 数値配列 (添字は0から始まる)
$fruits = ["apple", "banana", "orange"];
echo $fruits[0]; // 出力: apple
echo $fruits[1]; // 出力: banana

// 連想配列 (キーを使って値にアクセス)
$person = [
    "name" => "佐藤",
    "age" => 28,
    "city" => "東京"
];
echo $person["name"]; // 出力: 佐藤
echo $person["age"];  // 出力: 28
?>

配列については、Step 3 でさらに詳しく学びますのでお楽しみに! 🚀

3. データ型を確認する方法 🔍

変数が現在どのデータ型を持っているか確認したい場合があります。PHPにはそのための便利な関数が用意されています。

  • var_dump(): 変数の型と値に関する詳細な情報を出力します。デバッグ時によく使われます。
  • gettype(): 変数のデータ型の名前(”integer”, “string”, “boolean”, “array” など)を文字列として返します。
<?php
$data1 = 123;
$data2 = "Hello";
$data3 = true;
$data4 = ["a", "b"];

var_dump($data1); // 出力: int(123)
echo "<br>";
var_dump($data2); // 出力: string(5) "Hello"
echo "<br>";
var_dump($data3); // 出力: bool(true)
echo "<br>";
var_dump($data4); // 出力: array(2) { [0]=> string(1) "a" [1]=> string(1) "b" }
echo "<br>";

echo gettype($data1); // 出力: integer
echo "<br>";
echo gettype($data2); // 出力: string
?>

これらの関数を使って、プログラムの動作を確認しながら開発を進めると良いでしょう。

まとめ

今回はPHPの基本である「変数」と「データ型」について学びました。

  • 変数は $ で始まり、データを格納する箱。
  • 主なデータ型には int, float, string, bool, array がある。
  • var_dump()gettype() で変数の型を確認できる。

これらの知識は、今後のPHP学習の基礎となります。しっかり理解して、次のステップに進みましょう! 💪